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第81回大阪大学機械工学系技術交流会開催のお知らせ(2016年7月29日)

第81回大阪大学工業会機械工学系技術交流会 ―機械・構造物の耐応力腐食割れ・水素ぜい化設計― 日 時: 2016年7月29日(金) 13:30~16:50 会 場: 大阪大学大学院工学研究科 機械系M4棟2階M4-201講義室 ----------------------------------------------------《スケジュール》----------------------------------------------------- 13:00~      受付・開場 13:30~14:30  講演1: 応力腐食割れと工学設計 大阪大学大学院工学研究科 マテリアル生産科学専攻   教授  藤本 慎司 氏 14:30~15:30  講演2: 高強度鋼の水素脆化プロセスと特性評価 東北大学 金属材料研究所 原子力材料物性学研究部門  教授 秋山 英二 氏 15:30~15:50 コーヒーブレーク 15:50~16:50  講演3: 80~115MPa水素ガス中の疲労・疲労設計 九州大学 水素先端科学研究所 金属材料部門      部門長  松岡 三郎 氏 ―――――――――――――――――――《講演概要》――――――――――――――――――― 講演1の概要:応力腐食割れは環境と材料とが関わる様々な脆化現象として「環境助長割れ」と総称されることもあり,まず応力腐食割れの様々な機構について整理する。特に,材料と環境の組み合わせ次第で,応力腐食割れを発生する特異な組み合わせがあることを述べる。応力腐食割れは工業材料の破壊の一形態であり,工学設計に際しては様々なデータに基づき応力腐食割れが原因となる損傷事故を防止するための安全設計が必要となる。ここでは,き裂進展速度データの取り扱いについて概説する。一方で,応力腐食割れは偶発的現象であり,特に応力腐食割れ発生の予測は困難である。ここでは応力腐食割れの発生期間,余寿命の確率・統計的性質についても紹介する。 講演2の概要:高強度鋼の水素脆化感受性は強度に伴って高くなるため,安心・安全にとって現象のプロセスの理解と評価法の確立が重要な課題である。我々はこれまで,高力ボルトのように大気腐食環境で用いられる高強度鋼の水素脆化特性について,鋼中に侵入した水素が水素脆化に及ぼす影響と,環境からの水素侵入特性の両面から検討を行ってきた。高力ボルトの長期暴露試験結果や,実験室的に行った水素チャージ試験片あるいは大気腐食させた試験片の引張試験による水素脆化特性評価,また腐食に伴う水素侵入を電気化学的水素透過試験を用いてモニタリングし,水素侵入に及ぼす影響因子などについて得られた知見について解説する。 講演3の概要: トヨタのミライとホンダのクラリティが発売され,水素ステーションの建設が100ヶ所で進められている。現在,水素の影響が小さい構造材料として,オーステナイト系ステンレス鋼SUS316(Ni当量品),高合金鋼SUH660,銅合金C3604とC3771が高圧水素ガス中で使用が認められている。また,水素の影響がある材料を高圧水素ガス中で使用できるようにするため,低合金鋼SCM435とSNCM439のデータ・知見の集積が進められている。本講演では,水素の影響(水素脆化)をどのように評価するか,設計をどのようにするかをSSRT,疲労寿命,疲労き裂進展,水素誘起き裂進展下限界に関係するデータとメカニズムを示しながら解説する。 ----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- 大阪大学機械工学系技術交流会 事務局 〒565-0871 大阪府吹田市山田丘2番1号   大阪大学大学院工学研究科 機械工学専攻内 E-mail:koryukai@mech.eng.osaka-u.ac.jp

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