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第86回大阪大学機械工学系技術交流会開催のお知らせ(2017年7月14日)

第86回大阪大学工業会機械工学系技術交流会

—    第4次産業革命と進化・知能化する加工計測        -

すべてのモノをデータ化し,インターネットにつなぐIoT (Internet of Things)が現実化し,製造技術にも大きな変革をもたらしつつあります。近年,ドイツではインダストリー4.0,アメリカではインダストリアル・インターネットが推進されています。第4次産業革命と総称されるこれらの動向は,革新的な製品による新たな価値創出や,大量生産からカスタマイズ生産へと展開する新たな生産システムの実現をもたらすと考えられています。このような従来とは全く異なるしくみの生産システムにおいて,「情報の入口」となる加工計測技術に大きな革新(パラダイムシフト)が要求されます。そこで本講演会は,製造技術の中核を担う世界的な測定機および加工機メーカー,および革新的な加工・計測システムの構築に取り組む企業の方々を講師としてお招きし,機械工学が牽引すべき第4次産業革命における,加工計測技術の最前線について講述いただきます。

日 時: 2017 年7 月14 日(金) 13:30 ~ 17:30
会 場: 大阪大学大学院工学研究科 M1棟3階M3-311講義室
(〒565-0871 大阪府吹田市山田丘2-1 大阪大学 吹田キャンパス)

http://www2.mech.eng.osaka-u.ac.jp/access/

------------------------------《スケジュール》----------------------------

13:00~      開場・受付

 

13:30~14:00 講演1:「第4次産業⾰命の戦略と加⼯計測技術⾰新(総論)」

大阪大学大学院 工学研究科

教授    高 谷 裕 浩 氏

 

14:00~15:00 講演2:「測定要求のトレンドと対応する計測技術」

株式会社 ミツトヨ 研究開発本部

課長    日 高 和 彦 氏

15:00~15:30    コーヒーブレイク

 

15:30~16:30  講演3:「機上計測技術とセンシングによる⼯作機械の知能化」

オークマ株式会社 技術本部 技術部

次長    一 木 洋 介 氏

 

16:30~17:30 講演4:「⼤型部品加⼯システムの知能化︓重電機器の製造における事例」

株式会社 東芝 生産技術センター

主任研究員         上 北 将 広 氏

 

-------------------------------《講演概要》-----------------------------

講演1の概要:  国際化,多様化,複雑化する現代のものづくりは,従来の考え方の延長では解決できない課題が急速に増えており,いま大きな変革期を迎えています。これまで製品の高付加価値化は, 生産システムの高精度, 高効率化などによって達成されてきました。加工, 計測およびCAD/CAE/CAM/CAT などの製造技術は,生産システムを構成する要素技術として捉えられ,それぞれ個別の課題解決によって,生産システムの高度化をめざしてきました。しかし,国際的協業による大型構造物の製造やカスタマイズ製品の製造,革新的な製品の創出に対する要求に応えるためには,それら要素技術の高次元における融合が不可欠であることが認識されるようになってきています。そこで本講演は,新たな価値創造の鍵を握る加工計測技術のパラダイムシフトの背景として,プロセスを重視した品質・機能保証を基本的な考え方とする新たなプロダクション・クオリティ(生産品質)と第4 次産業革命の戦略について概説します。

講演2の概要: Industry4.0 に代表されるように、世の中の生産システムは変革期にあり、「精密測定器の総合メーカ」であるミツトヨにおいても、「測定の効率化」や「多様化への対応」への市場要求の声が高くなっております。そのため、三次元測定機に搭載され、被測定物の座標測定を行うセンサ(プローブ)も多種多様となっております。本講演では、市場の測定要求の変遷について触れながら、搭載される接触型、非接触型プローブに関し説明を行います。本論では接触型プローブとして、自社製の特殊用途向けプローブについて説明を行います。続いて測定のスループットに対する市場要求への対応として、「三次元測定用非接触レーザプローブラインナップ」、並びに「点群データ処理ソフトウェア」の説明を行います。測定事例を幾つか取り上げ、当社の計測技術を紹介します。

講演3の概要: 近年、複合加工機や5 軸制御マシニングセンタによる部品加工の工程集約が進む状況において、加工物の計測も部品製作工程の一部として加工機上で行うことがトレーサビリティの確保やマスカスタマイゼーションの実現に向けた重要なアプローチと言えます。本講演では、アプリケーションに応じた機上でのワーク計測の事例を基に、工作機械上での高度計測技術を紹介します。さらに、IoT 時代に最適なスマートマシンとしての知能化工作機械において、センシング技術の活用による高精度化、最新加工技術を紹介します。

講演4の概要: 高効率化と複雑化が進む重電機器は今後も高い需要が見込まれています。そのような機器の製造には、機能に応じて部品を精密に形造る機械加工技術が欠かせません。大型かつ精密な機械加工部品は、生産品質に関する多数の要件を全て満たして良品が成立するうえ、製造時に不良が発生した際の損失が甚大であるという特徴があります。さらに、大型工作機械を用いた製造プロセスでは、さまざまな要因が加わって生産品質を阻害する可能性があります。このような課題を総合的に解決するため、マルチセンサ融合型加工・計測システムの枠組みを提    案しています。本講演では、製造現場における検証事例を紹介します。

 

以上

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大阪大学機械工学系技術交流会 事務局

〒565-0871 大阪府吹田市山田丘2番1号   大阪大学大学院工学研究科 機械工学専攻内

E-mail:koryukai@mech.eng.osaka-u.ac.jp

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