第87回大阪大学機械工学系技術交流会開催のお知らせ(2017年9月15日)
第 87 回 大阪大学工業会機械工学系 技術交流会
リフレッシュセミナー 基礎から学ぶ機械工学 2017
~実演・実験室見学付き~
【趣旨】今年もリフレッシュセミナーを開催します。今回は,設計,流れのシミュレーション,アクティブセンシングを対象として,斯界の第一人者が基礎から応用までを懇切丁寧に説明します。(i) 設計については,製品ライフサイクル全体を捉えた製品開発とマネジメントを,(ii) 流れのシミュレーションについては流体力学の基礎,及び連成問題や多相流へ適用するに際しての考え方の基礎と最新動向を,さらに (iii) アクティブセンシングについてはその基本的な考え方(アクティブセンシングのマジック)と応用を説明します。多くの方々のご参加をお待ちします。
日 時: 2017 年9 月15 日(金) 10:00 ~ 17:30
会 場: 大阪大学大学院工学研究科機械工学専攻
M1 棟 講義室(3F-311 講義室)
http://www2.mech.eng.osaka-u.ac.jp/access/
----------------------------《スケジュール》----------------------------
9:30~ 開場・受付
10:00~11:30 講演1:サステナブルデザインの基礎と将来動向
大阪大学大学院工学研究科教授 小林 英樹 氏
11:30~13:00 休憩
13:00~15:00 講演2:流れの数値シミュレーションの最新動向
※実演付き(協力:アドバンスソフト株式会社)
大阪大学大学院工学研究科教授 梶島 岳夫 氏
15:00~15:30 コーヒーブレイク
15:30~17:00 講演3:アクティブセンシング(基礎から応用)
大阪大学大学院工学研究科教授 金子 真 氏
17:00~17:30 4:実験室見学 (金子・東森・高山 研究室)
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講演1の概要:
2015 年の国連総会で持続可能な開発目標(SDGs)が採択され,製造業においても持続可能性へ対応することが必須の課題となっている。製品ライフサイクル全体を捉えた製品開発とマネジメントはその中核に位置する。本講演では,設計上流段階で適用可能な設計手法を中心に,それらの基礎と応用事例を解説する。また,現在起きているものづくりのパラダイムシフトの中で重要な意味を持つ,途上国を意識したサステナブルデザインに関する将来動向と本研究室の取り組みも併せて紹介する。
講演2の概要:
流れの数値計算(CFD)は,曲線座標格子や非構造格子により,精度・効率とも格段に向上したが,移動境界をともなう流れ場の解析においては,格子生成に要する計算負担は少なくない。近年,CFD の対象が連成問題や多相流に拡大するにつれてこの問題が顕在化しており,埋め込み法という考えのもとに直交固定格子が見直されている。本講演では,流体力学の基礎に関連しつつ,最近の動向の概説,われわれの研究例の紹介とともに,今後の課題について論じる。続いて,アドバンスソフト(株)の協力のもとに,流体解析ソフトウェアの実演と解説を行う。
講演3の概要:
バネ,ダンパー,質量は,それぞれ変位,速度,加速度を力に変換する機械要素であり, これらは総称して機械インピーダンスと呼ばれる。機械インピーダンスは能動的な動きまたは力を対象物に与えない限り計測することはできない。逆に機械インピーダンスが既知のプローブがあればセンサができる。例えば,弾性棒の根本にトルクセンサとアクチュエータを組み込むだけで,センサ機能を持たない弾性棒が見かけ上“分布型触覚センサ”に変身する。これがアクティブセンシングのマジックである。本講演ではアクティブセンシングの基礎から応用にいたるまで詳細に解説したい。
以上
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