機能構造学系|複合流動工学領域
田中・辻研究室
研究室HP田中 敏嗣(教授)、辻 拓也(准教授)、 鷲野 公彰(講師)
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田中・辻研究室とは?
数値シミュレーションで極める「粒体」研究
本研究室はリュウタイの研究を行っています。リュウタイとは形を変えながら流れる物質のことであり、液体や気体などが流体(リュウタイ)の代表ですが、例えば砂時計のように小さい固体粒子の集合である粒体(リュウタイ)も重要です。工業製品原料の3/4以上は粒体であると言われ、自然界や工業製品の製造過程など、色々なところに存在します。その性質を理解することは重要ですが、大変複雑で一筋縄にはいきません。本研究室では、一粒一粒の運動を個別に考えることにより、粒体全体の挙動を表す高度な数値シミュレーションモデルの開発を行っています。当研究室で開発した計算モデルが世界中で使われています。
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研究室のユニークPoint !
最先端シミュレーションで粒体問題を解決する
小麦粉から土星のリングまで、粒体は私達のごく身近に存在します。あまりに見慣れているため、日常特に意識することはないと思いますが、実はその物理的な振る舞いは大変複雑であり、未解決物理問題の一つとして挙げられるほどです。一方で、例えば全固体電池や3Dプリンティングなど、皆さんの生活をより安全で便利にする最新技術の開発においても、粒体の振る舞いを理解することは重要です。当研究室で開発を行った最先端の粒体シミュレーションモデルを活用し、粒体の振る舞いについて基本的な理解を深めると共に、企業等との連携を通して産業界の問題解決を行っています。
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研究室の先輩メッセージ
身近な現象をシミュレーションで解き明かす
- 山口 裕也(大学院修士課程2年生)
私は、粒の動きを1つ1つ解析する離散粒子モデルの開発を行っています。学部4年の頃は違う研究室で分子動力学というナノスケールのシミュレーションの研究をしていました。もともと目に見えない小さなスケールの世界に惹かれて始めたのですが、研究をしていくうちに身の回りの目に見える現象に興味が移り、この研究室に移動してきました。生活と密接な関係があることを学べるのがこの研究室のいいところだと思います。
研究室ではよく運動をしてます。グラウンドに行ったり、テニスコートに行ったり、みんなと球技をします。研究と息抜きの運動をちょうどいい塩梅でやっている研究室なので、のびのびと息抜きしながら研究しています。
- 野上 裕宇(大学院修士課程1年生)
研究室を選ぶにあたって、実験かシミュレーションかという大きな区分で考える人は多いと思います。私はこれまでシミュレーションにはほとんど触れたことがなくて、どういったものか知りたいと興味を抱き、この研究室を選びました。シミュレーションには、プログラミングなどの高度な知識が必要になると思っている学生さんが多いと思いますが、授業レベルの知識しかなかった私でもできているので心配はありません。非常に身近なものを扱っており研究対象をイメージしやすいのがこの研究室の特長です。現在、就職活動をしていますが、粒体というのはどこの業界にも関係があるので、そういった意味でもこの研究室に入ってよかったなと思っています。
- 西山 拓海(学部4年生)
私は、シミュレーションを用いて粒子の内部にどれくらい隙間があるのか推定する研究を行っています。研究室では自主性が尊重され、研究室に居ないといけない時間帯が決められていません。何時に来て何時に帰っても良いんです。自分の生活リズムを大切にしながら研究をしたい人にはぴったりかなと思います。