阪大の機械工学

メッセージ

調和ある未来の革新に向けて

機械工学専攻長 藤田 喜久雄

今日の社会や生活は、様々な製品や装置などの機械やそれらが実現しているサービスに支えられています。未来に向けて、それらのさらなる高機能化や高効率化、安全や安心一層の追求が求められています。また、斬新な原理の導入、諸要素の密接な連携やより広範囲での統合、情報技術との一体化などを足掛かりとして、各方面で機械を通じた新たな価値の創出が求められています。一連の要請や可能性の背後では、機械をはじめとする人工物が地上に満ち溢れた結果として環境問題やエネルギー問題をはじめとする種々の問題は一段と厳しくなってきています。未来の機械のあり様を支えていく機械工学には、将来に向けた展望とそれを取り巻く様々な制約のもと、従来からの基盤を深化させていくとともに、横断的な新たな学術を創造していくことが求められています。

大阪大学の大学院工学研究科機械工学専攻および工学部応用理工学科機械工学科目では、上記のような背景の認識と調和ある未来の革新に向けた展望のもと、形態と機能の視点から健全な構造を与えて働きをつかさどるための機能構造学、熱と流れの視点から物質やエネルギーを自在にあやつるための熱流動態学、設計と生産の視点から部分から全体にわたる関係をつむぎだすための統合設計学、制御と情報の視点から知的にふるまう仕掛けを生み出すための知能制御学の4つの系からなる組織体制のもと、60名ほどの教員がそれぞれの専門領域で機械工学の革新に向けた様々な最先端の研究を展開しています。学士課程、博士前期 (修士) 課程、博士後期 (博士) 課程の各課程では、それらの研究と呼応した世界水準の教育プログラムをそれぞれに展開しています。

未来を築いていこうとする取り組みに関わっていく志を抱く皆様には、それぞれの段階に応じて上記の各教育プログラムでの学修を目指されることを期待しています。また、産業界をはじめとする社会の各方面で機械がかかわる諸課題に取り組まれている方々には、新たな可能性の探索に向けて機械工学専攻における学術からの取り組みと協働されることを期待しています。

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