研究室

機能構造学系|マイクロ動力学領域

中谷・土井研究室

研究室HP

中谷 彰宏(教授)、土井 祐介(准教授)

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  • 中谷・土井研究室とは?

    自然界にある材料の構造を解き明かし、人工的な材料開発に生かす。

    材料には、それぞれ性質というものがあります。例えば、ゴムに力を加えると伸び、ガラスは割れてしまう。そうした性質は、材料の元素によるものなのか、それとも構造によるものなのか、さまざまな考え方があります。私たちの研究室では、自然界にある材料の内部構造に着目し、材料の構造やメカニズムを解析したり、時々刻々と変化していく過程を明らかにしたりしながら、人工的な材料開発への応用を試みています。例えば、真珠。真珠は成長する過程で層状に構造が組まれ、分かりやすく言えば、柔らかいブロック層と、硬いブロック層が交互に積み上がっていくイメージです。そうした構造は、非常に強靭で強度に優れています。このメカニズムの応用により、ガラスのように硬いのに割れない材料が開発できたりと、ものづくり分野の発展に影響を与えることができるかもしれません。

     

  • 研究室のユニークPoint !

    目には見えない力を、3Dプリンタでかたちにする!?

    3Dプリンタを使って、「力をプリントする」ことにも踏み出しています。例えば、私たちの身体にある血管は、血圧によって血管が膨らんだり、緩んだりするわけです。しかし、その構造を人工的に再現しようとすると難しい。試しに、人工のチューブに内圧をかけてみると、負荷が極端に偏り危険です。では、どうすれば人間の血管のように、力をゆるやかすることができるのか。そのメカニズムを力学的に解析し、3Dプリンタでプリントしようと試みています。3Dプリンタは、TPOに合わせたカスタマイズにより様々な‘かたち’を造ることが可能ですが、このように力をプリントしたり、その後の時間変化をデザインしたりして、今までできなかったことをかたちにする研究アプローチとして画期的です。見えないものを見えるようにする。本質をとらえる。それによって未解決の課題に立ち向かう。それが、私たちの研究室の目指すところです。

     

  • 研究室の先輩メッセージ

    解明されていないからこそ、発展の余地がある。

    • YE Xiaoyan (大学院博士後期課程3年生)

    2018年春に中国から日本に渡り、修士から現在に至るまで、材料の微視構造と力学特性の関連性について研究を重ねています。私が対象としているのは、真珠層材料です。実は、研究者の中でも注目されている材料なのですが、その強靭化メカニズムはあまり明らかになっていません。そこで私は力学解析を行いながら材料の微視構造や強靭化メカニズムの解明に取り組み、応用研究につなげたいと考えています。どれだけ力を加えると材料が変形するのか、どんなふうにき裂が入るのかも力学解析によって分かるのですが、まだデータとして不完全です。この先も研究を積み重ね、論文発表に結びつけたいです。

     

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