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交流会
第79回大阪大学機械工学系技術交流会開催のお知らせ(2016年2月5日)
第79回大阪大学工業会機械工学系技術交流会
― 災害対応:現実問題・研究・啓発 ―
1995年の阪神淡路大震災の後,数年間隔で大災害が日本を襲っています.もちろん歴史的に見れば定期的に大災害は発生しています.それに対して私たちはその度に災害対応を考えてきましたが,それでも常にその対応は後手後手に回ってしまいます.しかし現在の日本は世界有数の技術立国を自負しており,その力をもってじわじわと先手を打つ算段を企ててきております.
本講演会では,災害対応に対して主にロボット工学的観点から立ち向かってこられている3名の先生方をお招きして,「災害対応」を考える場を造ってみたいと思います.ふるってご参集お願いいたします.
日 時: 2016年2月5日(金) 13:30~17:00
会 場: 大阪大学大学院工学研究科 機械系M4棟2階M4-201講義室
-----------------------------------------《スケジュール》---------------------------------------------------------------------
13:00~ 受付・開場
13:30~14:30
講演1:災害対応のためのロボット技術とその社会実装
東京大学大学院 工学系研究科 精密工学専攻 教授 淺間 一 氏
14:30~15:00 コーヒーブレーク
15:00~16:00
講演2:つくばチャレンジ
-移動ロボットにあるがままの市街地環境を自律走行させる公開走行実験-
筑波大学 名誉教授 油田 信一 氏
16:00~17:00
講演3:災害対応ロボットの研究開発とレスキュー工学の社会啓発活動
神戸大学大学院 工学研究科 機械工学専攻 教授 横小路 泰義 氏
--------------------------------------------《講演概要》---------------------------------------------------------------------------
講演1の概要: これまで,福島原発の事故対応,廃炉において,様々なロボット技術が活用されているが,事故直後は,迅速かつスムーズにロボット技術を導入することが困難であった.災害時には,人間が立ち入ることが困難,危険,不可能な環境が多く,ロボットの投入が期待されているものの,その社会実装は容易ではない.本講演では,福島原発で活用されたロボット技術を紹介しつつ,今後,災害対応ロボットの社会実装を進める上で何をなすべきかについて,産業競争力懇談会の提言を中心に議論し,その実現に向けての現在の動向について述べる.
講演2の概要: つくばチャレンジは、研究者や技術者が集まって、移動ロボットに、つくば市内の遊歩道や公園、駅前広場などを約1.5kmにわたって自律走行させる公開の技術チャレンジである。つくばチャレンジでは、市民が日常的に使っているあるがままの環境で、ロボットが自律的に働くための技術を追求し、合わせて、ロボット技術の現状を市民に見て貰うこと、を目的としている。この種の技術開発のためには、実際の現場(実環境)でロボットを働かせて、どのような技術が必要かを見極め、また、実地での実験を通して、開発した技術の有効性や不足点を確かめていくこと、が不可欠である。その実験は、市民の安全を脅かすことなく、また、市民に迷惑をかけずに進めなければならない。本講演では、つくばチャレンジのアクティビティを紹介し、社会に受け入れられるロボット技術開発の進め方について検討する。また、実環境で働く移動ロボットの具体例を示し、ここで使われている技術について述べる.
講演3の概要: 本講演では,まずこれまで取り組んできた災害対応ロボットの研究開発例をいく つか紹介する.まずレスキュー活動支援用油圧駆動型ロボットについて紹介し, その後引き続き研究開発を行っている油圧駆動型ロボットの高精度制御法につい て紹介する.さらに最近の開発例として,福島第一原発の廃炉措置で使用される 予定の冗長自由度を有するロボットアームの遠隔操縦法について紹介する.また 過去の原発事故におけるロボットの使用実績や昨年のDARPAロボティクスチャレ ンジの経験を踏まえ,災害対応ロボットのあるべき姿についても論じたい. 最後に,レスキュー工学の社会啓発活動の一環として取り組んでいるレスキュー ロボットコンテストについて紹介する..
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